闇の喇叭

有栖川有栖の「闇の喇叭(らっぱ) 」(講談社)を読みました。
闇の喇叭
いわゆる「本格ミステリ」というジャンルの小説があまり好きではない私ですから、有栖川有栖の作品は「暗い宿」と「長い廊下がある家」の2冊(ともに「作家アリスシリーズ」)しか読んだことがありませんでした。

今回の作品は、作家アリスシリーズとは全く趣を異にするものでした。

第一に、現在の「日本」を舞台としていないこと。昭和ではなく召和20年9月6日にアメリカが広島に原爆投下、3日後の9月9日に2発目を長崎に、9月18日に第三の原爆を京都に投下するところから物語が始まります。

終戦を迎え、沖縄はアメリカに北海道はソ連に統治され、召和22年に北海道以北は日本から独立し日ノ本共和国となります。舞台となるのは「召和」の時代ではなく、日ノ本共和国と日本が対立する「平世」時代。

第二に、この「日本」は探偵行為が犯罪になる社会だという設定。そして、徴兵制のある社会だということが大前提となって物語が進んでいきます。

ですから、作者名を伏せられれば作者が有栖川有栖だとは思えないような作品でした。ただ、読んではいませんが「ソラシリーズ」として2作目、3作目がすでに出版されているようで、「探偵」役として、この作品では女子高生の空閑純が主人公として活躍するそうですが…

講談社のHPには、次のように紹介されています。
戦後、日本は南北に分断され、北海道は独立国家となった。
――平世21年。私的探偵行為を禁止する法律が成立した現代。少女・空閑純(そらしずじゅん)は、かつて名探偵として名を馳せた両親に育てられたが、母親はある事件を追う最中に行方不明となっていた。
母の故郷に父とともに移住し、母の帰りを待つ純だったが、身元不明の他殺死体が発見され、父子は事件に巻き込まれる!
有栖川有栖が探偵の存在意義を問う、待望の新シリーズ開幕!!


設定は奇抜ですが、このシリーズ一作目に限って言えば「青春讃歌」的な要素の強いものでした。仲良しトリオ(空閑純たち高校生)の純粋な視点、青春時代の葛藤を中心におき、2件の殺人事件の真相をあばくことは副次的に描かれています。

空閑純の父は違法な探偵稼業が原因で妻が行方不明となり、今はひっそりと娘と二人で田舎暮らしをしており、表向きの職業は翻訳家。

最終的にはこの父が、自粛していた「探偵」役を娘とともに務め警察に捕まってしまうところで物語が終わってしまいます。そして娘の空閑純は一人暮らしを始め、「探偵」となることを決意し友人たちの知らない遠く離れた地へ…。

うーん、ニクイ終わり方です。「探偵小説」らしからぬ進展に2作目も読んでみたくなってしまいました。
今日も応援クリックをよろしくお願いします。
にほんブログ村 本ブログ 読書備忘録へ
にほんブログ村
スポンサーサイト

Tag:読書  Trackback:0 comment:2 

長野県白馬乗鞍のペンションへ=その2=

昨日の続きです。

◆26日、車で我が家を出発したのは6時過ぎ。名阪から東名阪、名古屋高速道、名神、中央自動車道、長野自動車道を通るルート。渋滞は1ヶ所(約2km)あっただけで比較的快適に運転できました。途中でいくつかのSAやPAで休憩し、最後の休憩を長野自動車道の梓川SAで取りました。

北上するにつれ、見頃の桜(山桜やソメイヨシノ)が増えてきたり、山の姿が変わっていったり…運転しながら結構景色を楽しむことができました。

サービスエリアで黒部ダムのマスコットキャラクター「くろにょん」に遭遇!!記念写真を撮る家族連れが去るのを待って私たちも写真を撮ってもらいました(エ~年シテ、ハズカシ~)。
黒部ダムマスコットキャラクター くろにょん
長野自動車道を安曇野インターチェンジ(旧豊科インターチェンジ)で降り、昼食をとるために「安曇野スイス村」へ。近くの山でパラグライダーを楽しむ姿を見たり、ホースランド安曇野で乗馬体験する様子を見たり…。
安曇野スイス村パラグライダー ホースランド安曇野 ホースランド安曇野2 安曇野スイス村ヤギ
本館の混雑を避け、小さな蕎麦屋「安曇野庵」へ入りました。店に入ってから、連続テレビ小説「おひさま」のモデルとなった蕎麦屋の支店だということが分かりました。オススメにしたがって食べた「天ざる」はウマカッタ…。

◆「ドレミの森」には冬にスキーを楽しむときにはバスや列車で、観光目的で夏や春に訪れるときには車で…。もう何度も行っていますので主な観光地(博物館や美術館、名所旧跡など)はほとんど訪れています。

今回はあまり人が訪れない、もちろん初めての場所、木崎湖の近くにある居谷里(いやり)湿原へ。観光バスが通れない道を抜けると、駐車スペースが数台分しかない未舗装の駐車場がありました。(湿原の様子は昨日のブログに書いています)
居谷里案内標識 居谷里湿原ミズバショウ
次に、一度だけ訪れたことのある落倉自然園へ。栂池のスキー場の近くにあり、ここも駐車スペースが数台分しかなくて、あまり人の訪れない穴場的な自然園です。(詳しくは昨日のブログをご覧下さい)
落倉自然園案内図 落倉自然園ミズバショウ 雪の残る落倉自然園の周り
◆目的地の「ドレミの森」は小谷村にある白馬乗鞍温泉スキー場里見ゲレンデのすぐ近くにあります。学生時代に何度か滑りに来たのは若栗ゲレンデ(里見ゲレンデとつながっています)。
白馬乗鞍温泉スキー場(若栗ゲレンデ) 
若栗ゲレンデの駐車場に巨大なゲレンデ整備用雪上車が止められていました。
ゲレンデ整備用雪上車
ようやくペンションに到着。すでに二人の「先客」が…。宮崎県から来たリヨと岐阜県から来た小ガエル。コーヒーを飲みながらダベっているとサナエちゃんやアッちゃん夫妻、オヨヨ夫妻が到着。卒業以来初めて会ったというメンバーはいませんでした。

食事までの空き時間に里見ゲレンデへ。ゲレンデには3月31日までスキーができたとは思えないほど少ししか雪が残っていませんでした。娘二人が小学生の頃に初めてこのスキー場へ連れてきたときのことや昔の教え子の家族と娘二人を連れてきたこと、二女が大きくなってから二人だけで来たときのこと…いろんなことを思い出しながらの散歩でした。
 白馬乗鞍温泉スキー場(里見ゲレンデ)2 里見ゲレンデから 除雪車
ペンションへ戻り、夕食。このペンションは食事がおいしいのです(先輩へのヨイショではありません)。連泊すると洋食フルコースと懐石風和食が交互にいただけ、味もバッチグー!
夕食
夕食後は「夜通し歌う会」。「ドレミの森」の名の通り、このペンションにはたくさんの楽器があります。ウッドベースが壊れた物を入れると3つ、エレクトリック・アップライト・ベースが2つ、ピアノ、電子ピアノ、アコーディオン、タンバリン、ギター(いくつあったのか分からないほど)、オートハープ…(このペンションで松原アコーディオンクラブの「夏合宿」を2泊3日で行ったことがあります)。
たくさんの楽器
オーナーは音楽好きで、なんでもこなします。アコーディオンなんか持って行くんじゃなかったと思いました。アコを弾けない曲が多くて、タンバリンを持っている時間の方が長かったんですから…。
歌 歌1 歌3
「夜通し」にはもちろんならず、日付が変わる頃には解散しました。

◆明けて27日、リヨだけもう1泊。他のメンバーは帰路に。出発直前にペンション前で記念写真を。
記念写真
今回のようなプチ同窓会を年に一度は開くことを申し合わせて、解散。オーナーのモンタさんによれば、案内ハガキは90枚ほど出したとのこと。ということは、出席率1割。今回は都合が悪かったメンバーも次回には参加できるカモ…。

今回の「旅行」で残念だったことが一つだけ。それは、天気はよかったのですがPM2.5の影響なのか、空がかすんで北アルプスの山々が見えにくかったこと。
山1 山2 山2日目
1泊2日のミニ旅行でしたが、有意義で思い出深い2日間となりました。
今日も応援クリックをよろしくお願いします。
にほんブログ村 オヤジ日記ブログ アラ還オヤジへ
にほんブログ村

Tag:見聞記  Trackback:0 comment:9 

長野県白馬乗鞍のペンションへ=その1=

26日(土)27日(日)に1泊2日で、小谷村白馬乗鞍高原にあるファミリーペンション「ドレミの森」へ。このペンションは私の一学年上の先輩が経営していて、学生時代の仲間9名でプチ同窓会を…。遠くは宮崎県、あとは岐阜や大阪、京都、奈良から。
ペンション「ドレミの森」
??26日に「ロコモーション」と題してブログが公開されてたのに???、とお思いかもしれませんネ。実は…26日のブログは初めて「予約投稿」という機能を使い、25日に翌日の午後5時ごろに「公開」する設定で書いておいたものだったのです。

八重山諸島への「旅行記」と同じように、今日は長野県内(大町市、白馬村、小谷村)で見た花などをまとめてご紹介します。

雪解けとともに咲き始め、春を告げる花の代表…ミズバショウやザゼンソウ、リュウキンカなど多くの花を楽しむことができました。(写真の上にカーソルを移動させると名前が分かります)

長野県天然記念物に指定されている居谷里湿原(大町市)はゆっくりと45分ぐらいかけて遊歩道を歩きました。ザゼンソウ(座禅草)という名の由来はすでにご存知だと思います。花のように見える仏炎苞を「光背」に見立て、花穂を座禅をする「僧」に見立てて付けられた名前。
居谷里湿原 居谷里のミズバショウ 居谷里のリュウキンカ 居谷里のザゼンソウ 居谷里のキクザキイチリンソウ 居谷里のキクザキイチリンソウ2 居谷里のショウジョウバカマ 居谷里のフキノトウ 居谷里の八重咲き水仙フォンシオン
白馬村の落倉自然園は小さな自然園です。
落倉自然園遊歩道 落倉自然園ミズバショウ
自然園の近くで花期を終えようとする、葉が一面に広がった福寿草を見つけました。群生地ではありませんので意外な福寿草との出会いに驚かされました。
落倉自然園)フクジュソウ 落倉自然園)カタクリ 落倉自然園)たちつぼすみれ
飽きるほど多く目にしたのはツクシとフキノトウ。ハンパな数ではありません。ツクシは「その気」になって見ないと分かりませんが、フキノトウは目立ちますので「もう結構」と言いたくなるぐらい…。
落倉自然園ツクシ フキノトウ(白馬乗鞍)
ペンションの近くでもいろんな花を見つけました。
ヒマラヤユキノシタ(白馬乗鞍) スズラン(白馬乗鞍) 里見ゲレンデ下のミズバショウ
自動車道を降りてから一般道を走っていて目立ったのが芝桜と水仙。両方とも管理が楽なのでよく植えられているそうなのですが…運転しながら水仙や芝桜が目に飛び込んできて癒されました。
シバザクラ 道端のスイセン
この続きは、明日のブログで。
今日も応援クリックをよろしくお願いします。
にほんブログ村 オヤジ日記ブログ アラ還オヤジへ
にほんブログ村

Tag:見聞記  Trackback:0 comment:2 

ロコモーション

朝倉かすみの「ロコモーション」(光文社)を読みました。
ロコモーション

この作家が書いた作品の読み始めは「夏目家順路」(文藝春秋)。私好みの作品でしたが、次に期待して読んだ「幸福な日々があります」(集英社)でウンザリ。そして、今回の作品は…印象が悪くなる一方…、これでこの作者のものは「打ち止め」にしようと思います。

光文社のHPには、次のように紹介されています。
小さなまちで、男の目を引くからだを持て余しつつ大人になった地味な性格のアカリ。
静かな生活を送りたくて大きな街に引っ越し、美容関係の仕事を見つけた。しかし、親友、奇妙な客、奇妙な彼氏との交流が彼女の心の殻を壊していく――。
読む者の心をからめとる、あやうくて繊細でどこか気になる一人の女性の物語。


駄作(私にとって)だと感じた決定的な理由は、共感できる人物が誰も登場しないことです。というよりも、人物描写が中途半端すぎるのです。

中1の頃に母親が亡くなり、大工である父と躾けに厳しい祖母と暮らしてきた主人公であるアカリは20歳のときに一人暮らしを始めます。

アカリは母がこの世を去ってしばらく後、13歳のときに中学校の教頭を自ら誘い、「関係」を持ち続け(最終的に教頭はクビに)たという暗い過去を抱えていました。

厳しい祖母に躾けられたためにアカリは地味でおとなしく、几帳面で表面的には男性関係が「奥手」。そんな主人公が美容室の受付として働くようになり、唯一の友人はエステティシャンで自由奔放な生活を送るさおり。

このカオリの人生を変えることになる登場人物が、毎週金曜日に美容院に来る「金持ち」らしきティナと呼ばれる中年女性と不動産の営業マンである飛沢。

これらの人物の輪郭がはっきりしないのです。クセが強くて風変わりな人物として設定されていますが、人物像が深く掘り下げて描かれていないために最後まで???の連続。同棲生活を始めた理由も??、会社をクビになった飛沢がヒモになりアカリがホステスとなった理由も??、中年となったアカリが飛沢を包丁で刺す理由も??、刑務所から出てきたアカリが再び飛沢との生活を始める理由も??

「夏目家順路」のようなよい作品はこの作家にとっては例外だったとしか言えません。
今日も応援クリックをよろしくお願いします。
にほんブログ村 本ブログ 読書備忘録へ
にほんブログ村

Tag:読書  Trackback:0 comment:2 

久しぶりに「ぞうさんの家」でアコーディオン

前回アコーディオンを持っていったのがいつだったのか記憶にないぐらい…久しぶりにアコーディオンを担いで「ぞうさんの家」へ。

屋敷山公園に新しく咲いていたのは花水木とツツジの花。見事に咲き誇っていたモクレンは跡形もなし。毎回、公園に咲く花も楽しみの一つにしていますが…さみしい公園にガッカリ…。
ツツジ 屋敷山公園
今日は「歌って楽しく」の日でした。参加者は13名?でした。八重山諸島めぐりの土産としてちんすこうとパイン糖を持って行き、みなさんに食べて頂きました。

曲集の中から季節にふさわしい曲を選び、曲によっては即席の2部合唱…。今日初めて参加された方がいらっしゃいましたので、途中で「ぞうさん川柳選集」の中からいくつかの川柳を紹介したり、歌詞の解釈についてウンチクを語ったり…

歌っていると突然市長が部屋に。昨年、第2ぞうさんの家でバーベキューパーティーをしたときに挨拶をして頂いて以来の「訪問」でした。市長が中学生のときに妻が国語を教えていましたので、「先生!!」と突然呼びかけられ、妻は面食らっトリマシタ。どんな小さな集まりにも顔を出される、こまめな市長さんです。
歌う会 市長
歌う会の途中でアコーディオンの独奏を。今日は歌伴奏だけのハズでしたが…楽譜を持って行っていましたので、結局3曲弾いてしまいました。もちろん、ほとんど練習していませんので間違いだらけのお粗末な演奏になってしまいました。
独奏
5月に予定されているバーベキューパーティーを今から楽しみにしています。
今日も応援クリックをよろしくお願いします。
にほんブログ村 音楽ブログ 楽器・音楽機材へ
にほんブログ村

Tag:アコーディオン  Trackback:0 comment:4 

プロフィール

キク

Author:キク
FC2ブログへようこそ!
旧「アコーディオン好きの徒然日記」ともどもよろしくお願いします。

◆松原アコーディオンクラブ・奈良アコーディオン愛好会・ぱすとらあるアコ所属。
◆日本アコーディオン協会評議員

最新トラックバック
カレンダー
03 | 2014/04 | 05
- - 1 2 3 4 5
6 7 8 9 10 11 12
13 14 15 16 17 18 19
20 21 22 23 24 25 26
27 28 29 30 - - -
検索フォーム
QRコード
QR