「アコ上達作戦(1)」

今日も「アコーディオン・ジャーナル」の記事を紹介します。
1989年2号
1989年2月号に「アコ上達作戦(1)」として“とっつく習慣”という講座が掲載されています。3月号と4月号に同じく「アコ上達作戦」が載せられていますが、別の機会にご紹介します。
上達作戦(1)
『教えてくれない先生』というのがいるもんだ。「自分が苦労してたどり着いたことを簡単にぶちまけられるか。」これ確かに言えてる。コツを覚えられて,もし抜かれでもしたらシャクだしな。また受け売りするんだっているんだから。

しかし救われるのは,解っても出来ないということもある。要は,わかったことを,やってのけるか否かなんだが,私の本音をここでこっそり言わしてもらうなら,これから言う本当のこと,解ってもなかなか出来ないことを祈っちゃう。でなくちや喋った方が大損だもの。

取っつく習慣

練習をサボる原因は,それに取りかかる意志の欠乏という以外のなにものでもない。やっていない時は,練習の必要さをさほど身に染みて感じないことが悪魔だと思う。いったん楽器を手にして弾いた瞬間から“もっと練習が必要なんだ”を痛感するんだ。とにかく,とっかかること。そしてはじめて時間の大切さもわかる。

単純練習は「音が苦」か

単なる指練習の繰り返しは,指の運動で,スポーツ訓練のうさぎ跳び・階段昇りと何ら変わらない筋肉と神経作りー辺倒で,心理的に言って自分との戦いである。無心に指の鍵盤への自覚を確認しながら行う。「迷い」とか「焦り」は禁物。

繰り返しの疲労による減退の法則

出来ない箇所を何回となく繰り返すことは苦痛がウッ積して,ある回数を過ぎると乱れてくる。が,これにも習慣性があり,ピークを先へ延ばして行くことにもつとめたい。初めのうちは2時間もすると減退してくるが,訓練によって3時間ぐらい平気にもなれる。

ツッカかりを繰り返さない

部分練習しなければならないのは,音符の混み入った細かい動きの所だろうから,その部分を思いきり抑えたテンポで注意深く弾けないようでは正直に言ってダメです。音の欠け,つながり目のむら,リズムの乱れなどないよう指と耳とで確認しつつ弾くこと。あとはきびしいわがスパルタ教室で。(金子)
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「アコは蛇腹にはじまる」

「アコーディオン・ジャーナル」1986年12月号に「公開講座」として「アコは蛇腹にはじまる=ベローイングへの気くばり=」という記事が載っています。今回はこの記事をご紹介します。
1986年12号
筆者は、もちろん金子元孝氏です。
1986年12講座
蛇腹の折返し

入門の段階で,例えば「蝶々」の場合,2小節で押引きをチェンジさせるように教わるのは極めて自然であると思う。文章上の構成用語である節(フレーズ),句(クローズ)を創る。声楽でなら呼吸の切れ目にあたる。つまり息をつぐわけである。

しかしこれはあくまで原則であって,少し進んで右手で同時に何音も一緒にフォルテで鳴らす時,ベローズは2小節もたないことがあり,同音が小節にまたがって延びている場合,2小節目だといってもベローを切りかえさない…などである。従って1小節で返す時もあり,3小節で切り替える時もあって当たり前のことなのである。

蛇腹がなくなる

「蛇腹がなくなってしまう時はどうすればよいのですか」なんて,まじめな顔で質問されたりする。熟達者とまで行かないまでも一般に「あり得ないこと」なので考えてみると,普通,奏者は無意識で“先を読んでいる”ことに気づく。

歌手の伴奏をしている時,声を精一杯張ってフェルマータをオーバーにする人の場合には私も意識的になっていることに気づく。

ベローズの中の空気量に限りがあるが,人体の肺にもそれは通ずる。あなたは無意識で呼吸している筈だから,ベローイングも同じですよとは常に使ってる言葉である。

音量の間違い

蛇腹楽器の通弊かとも思えるくらい,多くの人が音量の誤りを犯している。アマチュアの合唱団の養成を依頼されてやったこともあるが,フォルテでも強くならない。ピアノでも弱くならなくて一曲でくたくたになった経験がある。ましてや,クレセンド,ディミニェンドのグラデーション(傾斜)などあらためて練習してほしいもののひとつである。

発表会で独奏を聴いていて気づく点は,しゃくりあげるように音の終わりに力が入っている。これを尻あがりと言っているが,蛇腹を返す時に強くなってしまう人も多い。また,音符の細かい部分は神経が指へ一辺倒になって蛇腹がお留守になり音量がなくなり,次の長音で大きくなってしまう…など,これらがすべて演奏を非音楽的表現にしているのである。

楽譜通り弾いているのに「うまく」聞こえない。自己流まるだしでいつまでたっても上達しないと感じている人には,原因がこの強弱の間違いにあることがほとんどであるように思う。ベローイングもすべて耳から生まれると強く感ずるが,これは教師に指摘してもらうことが一番効果的だ。

ブレッシング

音量のまちがえに関連して,ブレッシングのない演奏に陥っている場合もアコについては特に多いと思われる。これが出来ていないと平板な演奏となって聞いている人を疲れさせる。自分で心当りのある人が,演奏をテープで送って来たので指摘したら気づいて演奏が変わった方もある。

とにかくアコを弾く時,考えることが「音をはずさないように」の一本槍というのではなくアコの学習上で必要なことは演奏を構成するすべての要素を総合して気を配って行くところにある。

正直に言って,音のミス・タッチなんかは,なにも先生につかずとも自分でわかるのだ。しかし「リズムが悪いですね」とか「蛇腹操作をもっと正しく」とか漠然たる言葉では,なかなか理解が難しい。あなたの演奏を良くするためには分析的に学びたい問題だと思う。
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トイレのポツポツ

原宏一の「トイレのポツポツ」(集英社)を読みました。
トイレのポツポツ
この作者の小説を読むのはこの作品が初めてです。「トイレのポツポツ」という書名に惹かれて借りたのですが、思わぬメッケモンでした。

表紙の絵を見ると大便器が描かれていますが…小便器の手前に尿のしぶきが飛び散って床がしぶきでポツポツと汚れる、その汚れを指しています。しかし、社内の乱れがトイレの汚れに反映するという意味で、女子トイレのことも含まれた言葉だと読み進めるうちに分かってきます。

「トイレのポツポツ」「ムカチョー」「虹色のパレット」「カチューシャ」「ラブホ出勤」「チェンイー」という6つの短編からなる連作集ですが、6編で1作の長編だととらえる方がいいように思います。面白いのは、各編の語り手(一人称視点)が全て異なる人物だということ。

「BOOK」データベースには、次のように紹介されています。
会社は、あなたに誠実ですか。あなたは、仕事に誠実ですか。

派遣社員が部長に命じられ、全部員に送信した1通のメール。すべてはそこから始まった…!?中堅食品会社の内実を描く連作小説。


語り手は急成長を遂げた鴨之木製麺工業というワンマン中小企業に勤める社員や派遣社員。

従業員450人のうち正社員は150人。その平均年齢は45歳。そんな会社の工場長から営業部長に抜擢された田布勢が派遣社員の白石加奈子に命じて「男はしっかり性器を握って一歩前へ」という内容の社内メールを打たせ、セクハラ部長だ!と問題視され他の部署へ飛ばされ、会社を去っていきます。

不満を持ちながらも誠実に、まじめに働く社員たちの一人称語りという形式をとっていますので、ある短編では主人公だった社員が次の短編では一社員として登場し、読み手としてはいろんな人物の内面を知ることになります。

社長に気に入られるように立ち回り、上の意向だけを気にして部下や同僚のことを顧みない部長連中の中にあって、唯一会社のことを真剣に考えていたのが「セクハラ」でやり玉に挙げられた田布勢前部長でした。その田布勢を追い落とすために「セクハラ」騒ぎを意図的に演出し責任問題にまで拡大したのは、会社の悪しき慣例(印刷業者からキックバックをうける)を特権のように守ろうとした他の部長や「上」をねらう社員たち。

このキックバックや食品添加物の偽装表示、セクハラ、パワハラ、派閥争い、保身…こうした利益だけを追求する会社上層部が招いた結果は、マスコミで大きく取り上げられることとなった「ゴキブリ混入事件」…。

この会社の危機を乗り切ろうと粉骨砕身するのが「語り手」となったまともな?社員たち。そして、退職した田布勢。みんなに請われて社長となったパーティーでの田布勢のあいさつは…「この会社のトイレにポツポツはないだろうな」…

私の紹介の仕方のマズサからカタイ小説のようにお感じかもしれませんが、とても読みやすくてユーモアのある出色の作品です。また新しく期待できる作家を見つけました。
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Tag:読書  Trackback:0 comment:4 

「弾きたい曲だけを弾いているうちはダメ」

「アコーディオン・ジャーナル」1988年1月号に「お茶の間レッスン」という記事が載っています。
1988年1号
練習方法の基礎的なことが述べられています。当たり前ヤロ!!!今ごろナニユーテンネン!!オマエさんはチャンとやってルンカイ!!!!と叱られそうですが…辛抱しておつきあい下さい。
講座
初めて出会う曲を弾く

なにか楽譜があれば,すぐそれを音に出してみたい…という気持ちが必要である。次に楽譜は注意深く見てウソを弾かない習慣をつけたい。

新しい楽譜をはじめから弾く時,修練を積んでいればスラスラッと音がとれるが,大抵は思うように進めない。何回か繰り返しやらねば曲の感じがつかめない。繰り返している内に同じパターンの部分が出てきたりして形式が掴めるようになり,そうすると不思議に曲が短く感ずるようになる。

今月はそこで一曲をあげていく過程をどのように歩んだら効率よくすませるかを考えてみよう。

形式を掴む,行き方をみる

曲にはまずテーマがあって,それに続く次のテーマがあってトリオがあって,再びテーマにかえる…とかいう,いわゆる東洋でいう超承転結がある。

初歩のうちは,途中に出てくる装飾音などにいちいちとらわれていると,その場で(一部分で)つっかかってなかなか先へ進めない。こんな時は装飾音はさておいて先へ進め曲全体を眺めることの方が先決といってよいだろう。

先へ進めなくなることは,そうした部分的に困難なところがあるばかりではない。楽典の基本は知っていても,音をとる習慣が身についていない場合も多いから,そこをいちいち分析してみよう。

音の高低と,拍をしっかりとる

音の高低の場合,例えば,ソから上のドヘ移るのにソからレへ指が行ったりすると,もうその次から順に狂って,気づいてみると指で押しているキーと楽譜の音符と違っている…とか,Bフラットの曲なら,その調のドとフアが黒鍵なのについ落としておかしくなるなど…。

これは徹底的に指間隔を覚えるしかない。黒鍵が1つの曲から,2つの曲,3つの曲…と順に,シャープ,フラット,長調短調両面の増えていくスケール(音階)を練習しておくほかに手はない。

音の高低より,拍を数える方がにが手な人もある。つまり音符がうまく取れないのは,高低の指間隔の崩れと拍がつかめないというミックスにほかならない。

最も初歩の教材に使われる「蝶々」にしても,音の高低と拍があるが,メロディーを頭で知っているから,耳でその双方を確かめられ見当がつくから弾けるが,未知の曲にはそれが出来ない。音符を高低と拍とで指へ直接つなげねばならない。これを「初見」というわけである。

分割げいこ

音の高低だけの練習は,バイエルの前半に見る拍がどれも4分音符の動きのものを材料に,音程の歩幅を指に徹底的に覚えさせることが必要である。

一方,拍取りの甘い人は,極めて規則的なものから入ってメロディーの簡単なソルフェージュを教材にする。そして1小節が4分の4なら,その中でどんな変化があっても4拍でキチンときざめるように慣れることである。足をパタパタさせて数えているようでも,初心者では,足まで音符の長短につられてしまっているのをよく見る。

初歩では,アコの場合,とくに右手だけでまず音符を頭で数えて小節毎に取っていく練習をしたい。

テクニックの克服は逆にゆっくり弾く

三番目にはテクニックの問題で,実はこれが一番簡単に結論が出る。指の行きにくい箇所をピックアップして部分練習をすればよい。大切なのは合理的な運指でゆっくり正確にやること。速くともつっかえながら十回やるより,慎重を期してゆっくりと三回やった方が上達につながるのだ。テンポを極度におとして弾けない人はダメ。

音楽の演奏というものは,以上を総合的に同時にとっていくことにあるのは言うまでもないが,練習法としては,易しい材料からは同時に試みる。中級の曲では,例えば片手ずつに神経を集中してとかの分割練習を試みる…の両面から考えて実践して行くようにしよう。
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Tag:アコーディオン  Trackback:0 comment:5 

奈良アコーディオン愛好会=月2回の例会に=

今まで「奈良アコーディオン愛好会」は毎月1回の例会を行ってきましたが、今月から例会を月2回に増やしました。

今日が、初めて行った月2回目の例会日でした。土曜日以外で集まりやすい日曜日に行うことになりました。場所は、いつもの三笠公民館。
三笠公民館
「講座室2」の部屋に集合し、田原本のIさんの畑で作られたスイカをいただき、「柱」が抜けた愛好会の今後について少しだけ話し合いを行いました。その後、2つのグループに分かれて練習を。
スイカ
試みに、一斉練習ではなく2つの部屋に分かれ「歌謡曲・日本の歌」グループと「洋楽」グループを作り、それぞれの部屋で重奏などを行う予定でしたが…蓋を開けてみると…人数が少ないと予想していた「日本の歌」の部屋(会議室)にほとんどの方が参加し、「洋楽」(講座室2)の方は二人だけ。

「会議室」では愛好会代表のIさんが編曲された曲「上を向いて歩こう」の合奏練習。「講座室2」ではお二人がそれぞれ独奏曲の練習などを…。
上を向いて歩こう 重奏練習 個別練習
Yさんと私が「西アコ」で演奏する曲を「講座室2」でお二人に聞いていただきアドバイスをいただきました。白橿公民館で練習してきた曲ですが、演奏についてのアドバイスをしていただくのは今日が初めて。とても有意義な時間でした。

全員が「講座室2」に戻り、いつもの例会のように重奏曲や独奏曲を聴き合いました。
演奏 演奏 (3) アコ アコ (2) 演奏 (2)
奈良アコの実務のほとんどを引き受け、まさに「縁の下の力持ち」的存在だった方が諸事情により退会され、今後の奈良アコの行く末が案じられる事態となりましたが、月2回に増えた例会がいい効果を生むことを願うばかりの私です。
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プロフィール

キク

Author:キク
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旧「アコーディオン好きの徒然日記」ともどもよろしくお願いします。

◆松原アコーディオンクラブ・奈良アコーディオン愛好会・ぱすとらあるアコ所属。
◆日本アコーディオン協会評議員

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