「犬とハモニカ」

江國香織の「犬とハモニカ」(新潮社)を読みました。
犬とハモニカ
この作家の作品で「がらくた」という長編小説を読み、もう二度とこの作家の作品は読まないでおこう、と思っていたのですが……川端康成文学賞を受賞した「犬とハモニカ」が収録されているこの短編集はもしかして……と思って借り(てしまっ)たのです。

「がらくた」をこのブログでご紹介したとき、次のように酷評しました。

…40歳代である夫と妻が、手当たり次第に不倫相手を見つけ、お互いにそれを認め合うことで夫婦関係が成り立っているという、異常な「恋愛」が描かれているのです。

坪田譲治文学賞、紫式部文学賞、山本周五郎賞、直木賞…と、数々の受賞歴がある作家という理由だけで借りた本です。まさかこんな「がらくた」小説だとは思いもしませんでした…

今回読んだ「犬とハモニカ」には表題作以外に「寝室」、「おそ夏のゆうぐれ」、「ピクニック」、「夕顔」、「アレンテージョ」という短編が収められています。

「BOOK」データベースには、次のように紹介されています。
空港の国際線到着ロビーを舞台に、渦のように生まれるドラマを、軽やかにすくい取り、「人生の意味を感得させる」、「偶然のぬくもりが、ながく心に残った」などと激賞された、川端賞受賞作。恋の始まりと終わり、その思いがけなさを鮮やかに描く「寝室」など、美しい文章で、なつかしく色濃い時間を切り取る魅惑の6篇。

江國香織ファンの方には怒られそうですが…どの作品も悪い意味での「文学少女」(or元「文学少女」)が好みそうなものばかりで、私のような60を超えたオジサンには「よさ」が分かりません。

よく作者を評して「文章が美しい」とか「文体が詩的」、「繊細」、「恋愛小説の名手」…などと絶賛されていますが、描かれている世界が私の感覚からすれば「異質」。現実のごく一部の切り取り方がウマイ、とは思うのですが、それ以上でもそれ以下でもありません。

「寝室」は5年越しの不倫相手との別れ、「おそ夏のゆうぐれ」は好きな男性を食べてしまいたいと思う女性の内面、「ピクニック」は結婚5年目の二人がピクニックを楽しむ理由とその様子を描いている作品。

「夕顔」はなぜこの単行本に収録されているのか、そのこと自体を疑問に思う作品です。インタビュー記事を読んで知ったのですが、六人の作家が源氏物語の現代語訳を競作する、という「新潮」の企画で書いた一編

「アレンテージョ」は作者が訪れたポルトガルのある田舎を舞台にした、ゲイのカップルの小旅行の様子を描いた作品。

どの短編も「フーン、それで?」としか言いようのない、薄っぺらな内容。どんなに表現が「巧み」であっても内容に深みがなければ、ただの文字の羅列。「オマエの感受性、読解力が貧弱ヤからヤ!」と言われればそれまでですが…。
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テーマ : 読書記録
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学習机とベッドの解体

4月のブログに「本の処分」のことや部屋の片付けのことを書いてからずいぶん日が経ちました。

大量にあった本のほとんどは図書館へ寄贈し、残った本の一部はリサイクルセンターへ持ち込んだり、小学校PTAの再資源集団回収に出したりしました。

それでもまだ未整理の不用な本が残っていて、それらの本はブッ○オ○に売るなりリサイクルセンターへ持ち込むなりして処分しようと思っています。

1階の「応接室」を占拠していた本棚やピアノなどは全て処分し終わり、空っぽ状態…これからはリビングルームとして使うつもりです。
何もない部屋
昨日、かつて娘が使っていた2階の二部屋の内、一部屋分だけ半日以上かけて片付けました。その主な内容は…ベッドと学習机の解体(今までずっとホッタラカシ状態)。私の地区では月末が不燃物や粗大ゴミの回収日。この回収日に間に合わせようと思ってのこと。

ベッドの解体も学習机の解体も初めての経験。金属部分と可燃部分に分別しなくてはなりませんので、思った以上に時間がかかりました。
学習机
最も難儀したのはベッドの解体。枠組みの解体は簡単でしたが…マットレスがタイヘンでした。

マットレスの側面をカッターでぐるりと切り取るだけでもひと苦労。腰が痛くなって…それでも途中で止めるのはイヤなので、続いてコイルスプリングの取り外し。これが一筋縄ではいかないのです。マットレスの内部が三重になっていて、それらとスプリングが何十ヶ所も留められていたのです。
ベッド (2) ベッド
昨年までの腰の状態だと、きっと途中で投げ出していたことでしょう。

作業を終えたときには汗まみれ。掃除は妻に任せ、すぐに風呂へ。

もう一部屋、ベッドと学習机が残っています。こちらは…1ヶ月か2ヶ月後?
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「微睡みの海」

熊谷達也の「微睡(まどろ)みの海」(角川書店)を読みました。
微睡みの海
この作家の小説は3冊(「ゆうとりあ」「稲穂の海」「調律師」)しか読んでいませんが、どの世代の方にも自信を持ってオススメできる素晴らしい作品でした。

「調律師」を執筆中に東北地方太平洋沖地震が発生(後に東日本大震災とも「3.11」とも呼ばれている)し、小説の内容を大きく変えるほどのショックを受けたことをあるインタビュー記事で知りました。

その後、震災関連の小説を書くようになり、気仙沼(作中では仙河海〈せんがうみ〉)を舞台にした5作品を発表しています。この「微睡みの海」は、その「シリーズ」の2作目だそうです。

「BOOK」データベースには、次のように紹介されています。
2010年春、東北の港町・仙河海市の美術館で働く笑子は、半ば眠ったように平穏な生活を送っていた。副館長、菅原との情事だけが、平和な日常の句読点―しかし、昔勤務していた中学の教え子、祐樹との再会が笑子を長い眠りから覚ます。

年上と年下、ふたりの男性との激しい性愛に身を投じ、ゆるやかに自分を壊してゆく笑子。交錯する三人の思いとは何の関係もなく、四季は美しく巡ってゆく―ように見えたが、ついに「その日」がやってくる―東北在住の直木賞作家が描く2010‐2011、北の港町。

3・11を目前に、生命を燃やし求め合う男女三人、肉体の純愛小説。


今回の作品は以前読んだ3作品とは異質。

主人公の昆野笑子が生まれ故郷である仙河海市を離れていたのは、仙台市にある教育大に通っていた4年間だけ。卒業と同時に新任の美術教師としてたまたま赴任した先は故郷の中学校。

学級経営に行き詰まり、心の病のため2度目の休職後に退職。その後1年間は無職で過ごし、三陸アース美術館の学芸員となります。学芸員となって5年目、2010年4月19日から2011年3月10日までの笑子(35歳)の成長物語です。

「異質」だと思ったのは、第1に「情事」の描写。職場の上司で、笑子が中学3年生のときの担任だった副館長(50歳)と不倫関係を続けているのですが・・・・三陸アース絵画展で最高賞である「三陸アース賞」となった絵を描いた元教え子の吉田裕樹に請われて絵の指導をしている間に「関係」を持つという展開・・・。

二人との「情事」の描写や笑子の「自慰」の場面など、そこだけを読めば「官能小説」っぽいのですが…全体を流れるのは、心の病を患っていた笑子はもちろん、登場人物が様々な葛藤を経て生きていくことに希望を見いだし、一歩前に踏み出す…その過程を描いた「成長物語」と言っていいと思います。

もう一つの「異質」は…「あの日」3月11日の前日までしか描かれていないということ。笑子は二人との「関係」を絶ち、3月10日に大島に渡るフェリーに乗り込むところで物語が終わります。地震や津波のことには一切触れられていないのです。

読み手(もちろん、作者も)は「あの日」を意識して当然。この終わり方によって(何も書かないことによって)、「生きていることのかけがえのなさ」を強く読者に訴える効果を生んでいると言えるでしょう。ニクい終わり方に感心させられました…。

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昨日の松原アコーディオンクラブ

昨日は松原アコーディオンクラブの例会日(3時~5時)でした。

月に一度の運営委員会(1時~3時)を開催する日でもありました。
運営委員会
運営委員会では「ビバアコ」の反省や今年度の重奏曲決定の進捗状況、西アコ、日うた、夏の懇親会、秋の「強化レッスン」、冬合宿の日程等々…多くのことを話し合いました。

例会は…年に2度行っている「ミニコンサート」。昨日は参加者が少なくて、9名。その内1名は腰痛のためにアコなしで参加されましたので、演奏したのは8名だけ。少し寂しいミニコンサートとなってしまいました。
ミニコンサート
演奏順はあみだくじで決め、次々に演奏。(私の演奏写真を撮ってもらうのを忘れてマシタ)
ミニコンサート (2) 
ミニコンサート (3) ミニコンサート (4) ミニコンサート (5) ミニコンサート (6) ミニコンサート (7) ミニコンサート (8)
残った時間に今年の新曲「サウンドオブミュージック序曲」の練習を行いました。昨日初めて練習した曲。もちろん、ガタガタのヘロヘロ。初見が利くYさんが各パートを見本で弾き、Yさんのリードで全体の6分の1ぐらいまで練習して終了。

私はムチャクチャ簡単な楽譜だと初見でも弾くことができるのですが、複雑なゴチャゴチャッとした譜面はお手上げ状態。何度も何度も弾いて…指が覚えてくれるようにならないと弾くことができません。Yさんの初見力に感心するばかりデス。
少し寂しいブログになりましたので…庭に咲く花を少しだけご紹介します。

ユリ…ピンクのユリとコオニユリは、なぜか今年は咲く気配がありません。
ユリ
センニチコウ…紫紅は少し前に載せました。もう一つの白花の千日紅です。これから花数がどんどん増えていってくれるはず…。
千日紅
ペチュニアは一時期花が減っていましたが、また増えてきました。
ペチュニア
カリブラコアも同様。紫と白花も「復活」しました。
カリブラコア 
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ぱすとらあるアコに新メンバー誕生

ぱすとらあるアコの例会日でした。

今朝は激しい雨音で目が覚め、6時頃まではどしゃ降り。朝食時には雨が止み、出かけるときには青空が広がり、朝の雨がウソのよう…。

いつものように田原本町社会福祉協議会が入る建物へ…。
田原本社協
いつも使用させていただいている会議室へ入ると、今日から「ぱすとらあるアコ」の一員となられるSさんがお越しになっていました。

重奏曲の練習を終えてから、Sさんに自己紹介(といっても、全員Sさんとはすでにお会いしていました)していただきました。Sさんは3年間?ほど「松原教室」でアコーディオンの指導を受けてこられた方です。すでに奈良アコの一員にもなられています。
sさん
練習中の曲「津軽海峡冬景色」を弾いていただきました。
独奏
9月10日と11日に開催される「第41回西日本アコ仲間の集い」のお誘いにも快く応じて下さいました。

ぱすとらあるアコのメンバーは全員参加できそうですので、合奏曲「ワシントン広場の夜は更けて」のパート希望を割り振り、サークルの「持ちネタ」とすることになりました。

★「西アコ」の「要項」を載せておきます。この要項がお手元にない方は参考にして下さい。
拡大できます
西アコ1 西アコ2
例会終了後、いつものレストランで昼食を…。
レストラン
話題の中心はSさんの音楽歴。お若い頃からハーモニカを吹かれていて、かなりお上手のようです。また昔々、トンボの32鍵80ベースのアコを購入されていたそうですが、仕事が忙しくてあまり弾くことなく…退職後にアコ修理店へ持ち込むと、音は鳴るのですが内部はボロボロ状態…そして…あとは省略します。

Sさんの加入でぱすとらあるアコの「正式」メンバーは6人となりました。
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プロフィール

キク

Author:キク
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旧「アコーディオン好きの徒然日記」ともどもよろしくお願いします。

◆松原アコーディオンクラブ・奈良アコーディオン愛好会・ぱすとらあるアコ所属。
◆日本アコーディオン協会評議員

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