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「深紅の断片 警防課救命チーム」

麻見和史の「深紅の断片 警防課救命チーム」(講談社)を読みました。
深紅の断片
救急隊のチームが主役となっているめずらしい小説です。

2年ほど前に読んだ日明恩(たちもり めぐみ)の「ロード&ゴー」も救急隊員のチームを主人公としたミステリで、救急車が乗っ取られるというサスペンス風の小説でした。

本作は救急隊のチームが事件を解決するという、少々無理のある(ハッキリ言えば、ありえない)設定です。警察との連携はどうなってるの?という点はさておき、ミステリとしては飽きさせずに一気に読ませる力を持ったオモシロイ小説でした。

「BOOK」データベースには、次のように紹介されています。
救急隊の若き隊長・真田健志は、血気盛んな後輩・工藤、運転のエキスパート・木佐貫と三人一組で出動する日々をおくる。ある晩、「少女が閉じ込められている、早く助けないと死ぬ」と、犯人と思しき相手から通報が!

監禁された少女は衰弱し、背中にはトリアージタッグを模したシールが貼られていた。四色の紙片は、本来、傷病者の治療優先順位を示すためのもの。しかし、現場に残された紙片は、被害者をどれだけ痛めつけたのかを表し、次の事件を示唆していた。彼らは、人々の命と町の平穏を守ることができるのか!?警察ミステリーで人気の著者がはなつ、緊迫と感動の救命士ミステリー。


「ロード&ゴー」と同じように救急隊の勤務実態や搬送先病院探しの実態、初期(一次)救急医療機関・二次救急医療機関・三次救急医療機関など救急医療体制と常態化した問題点なども描かれていて、社会派推理小説とも言えるミステリです。

この小説で鍵となるのはトリアージ(特にトリアージタッグ)と稀血(まれな血液型)の自己血輸血のための凍結保存。

舞台となるのは架空の町、舞川市。主人公の真田は33歳という若い救急隊長。新米隊員の工藤と機関員として救急車を運転する42歳の木佐貫を率いて救急活動を行っているのですが・・・ある日、犯人らしき人物から機械で声を変えて119番通報が入ります。

被害者は女の子で、移転のために営業をストップしているスーパーの鉄の鎖で封じられている業務用冷蔵庫からレスキュー隊によって救助されます。

冷蔵庫の中は血だらけ。しかし、女の子は左手の痛みがあるだけで出血はなし。女の子は何も話さず、身元不明のまま病院へ。不思議なのは女の子のコートの背中にトリアージタッグに似た黒と赤、黄色のシールが貼られていたこと。

調べてみると、まかれていたおよそ600mlの血は女の子の血液。しかも注射針を刺した痕がないのです。犯人に脅されてまったく話をしない少女。

次の勤務日にまたしても犯人らしき同じ人物と思われる人物から・・・。被害者には黒と赤のシールが貼られていたのです。そして、次の事件では黒。この3名に共通するのは稀血のため自己血を保存していたこと。

そして・・・最後に、稀血でない機関員の木佐貫が黒いシールを貼られて・・・。

最後に「謎解き」があります。

意外な展開があり楽しませてもらいました。オススメできる一冊です。
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テーマ : 読書記録
ジャンル : 小説・文学

Tag:読書  Trackback:0 comment:2 

Comment

くま女房 URL|
#- 2017.11.21 Tue07:56
キクさまも読書の秋ですね。私も、今日は大阪市の図書館に行く日です。昨日は、師匠の勤務先への訪問演奏の日でした。月曜日は、歌好きの方が特に多い日なので、利用者さんのお席にもいつも以上に活気がありました。ソロは、小さな喫茶店を弾いてくださいました。創作レクリエーション(工作)をしながら、音楽を聴くことが好き、とおっしゃるご利用者さんと並んで聴かせていただきました。
キク URL|くま女房さんへ
#- 2017.11.21 Tue17:24
勤めていたときは夏休みの期間ぐらいしかゆっくり本を読めませんでしたが、今は年中・・・エー生活でゴザイマス。
普段は教育関係の本などが主で、夏休みだけ小説を読んでいました。
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Author:キク
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◆日本アコーディオン協会評議員

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