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「スーツアクター探偵の事件簿」

大倉崇裕の「スーツアクター探偵の事件簿」(河出書房新社)を読みました。
スーツアクター探偵の事件簿
大倉崇裕はお気に入り作家の一人ですが、ときどきハズレがあります。

闇のヒーロー、ギーク(オタク)スターが「ファイヤー・レイザー」と呼ばれる放火・爆弾犯や「エンプティ・ハンド」を追いつめたりするハチャメチャ小説「GEEKSTER 秋葉原署捜査一係 九重祐子」や「怪獣小説」の「BLOOD ARM(ブラッドアーム)」など、他の作品との落差があまりにも大きい小説を読んで後悔したことがあります。

本作は上記2作の流れをくんだ作品でした。「ウルトラマンマックス」という番組の第7話と第32話の脚本を手がけるほど「怪獣」や「特撮」大好き作家ですが、できれば趣味の範囲内に収めておいてほしいワタクシであります。

「BOOK」データベースには、次のように紹介されています。
ひょんなことから、着ぐるみに入って演技する「スーツアクター」としてコンビを組むことになった、樺島雄一郎と太田太一。怪獣映画に夢をかけながらも、とある事故のトラウマから着ぐるみに入れなくなってしまった樺島と、天然ボケにして天性の演技力の持ち主・太田。映画撮影所で次々とおこる事件を、ときにコミカルに、ときにハードボイルドに、相棒同士となった二人が解決する!

「スーツアクター」という言葉があることを初めて知りました。ヒーローものアクションドラマや怪獣ものなどで着ぐるみを着て演技する役者のことだそうです。

主人公の椛島はテレビや映画の「怪獣」専門のスーツアクターを夢見る青年。テレビや映画の仕事はなく、商店街などのマスコット着ぐるみなどのバイトで糊口を凌ぐ生活。

そんな椛島に子どもたち相手の怪獣ショー出演話(ケーブル放送の人気番組)が持ち込まれます。憧れの怪獣役だったため二つ返事で引きうけます。

1回目のショーは、大成功。ところが2回目のイベントのリハーサルで・・・リハが終わりスタッフがいなくなったときに怪獣の着ぐるみを着たままプールに落ちてしまい・・・九死に一生を得たのですが、水を吸って重くなった着ぐるみごとプールから引き上げてくれたのは工事現場で働く太田。

この出来事が縁となり、太田は椛島の住む6畳一間のぼろくて狭いアパートに同居。椛島はプールでの事故がトラウマとなって着ぐるみに入れなくなり、まったくの素人である太田が代役として着ぐるみに入って演技し、椛島はそのサポート役に徹することになります。

太田は身体が大きく、筋肉質で力持ち。ずぶの素人なのにもかかわらず天才的な動きをする希有な存在。

ここまでがこの小説の大前提。

物語は4つの章から成っていて、それぞれの章で椛島は騒動や撮影現場での事件を解決していく(謎を解いていく)立場となってしまいます。

詳しくは書きませんが、事件や騒動は少しずつ複雑に、そして重い内容になっていき・・・こうした描き方にこの作家の筆力を感じるのですが・・・オタク的な内容なので物語の世界に引き込まれるということはありません。

「大倉崇裕」という著者名を見ただけで、内容をまったく確かめもせずに借りたことを後悔しています。
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テーマ : 読書記録
ジャンル : 小説・文学

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