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「お伊勢ものがたり 親子三代道中記」

梶よう子の「お伊勢ものがたり 親子三代道中記」(集英社)を読みました。
お伊勢ものがたり
道中記といえば、江戸から伊勢まで女性3人が手形もお金も持たずに伊勢神宮を目指す「抜け参り」を描いた朝井まかての「ぬけまいる」や平岩弓枝の「はやぶさ新八御用旅」シリーズなどを思い出します。

本作は還暦間近の祖母であるまつ、母の香矢、15歳になったばかりの娘の雪乃、この3人が御師見習いの久松に案内されての江戸から伊勢までの道中記です。

「BOOK」データベースには、次のように紹介されています。
わけありの武家の女三人と頼りない案内人(御師)の珍道中。
若い女巾着切り、いわくありげな浪人者、犬を相棒にした抜け参りの子ども…いくつもの出会いが祖母の、母の、孫の人生を変えていく。心がほっとあたたまる長編時代小説。


祖母・まつは、これまで舅姑に仕え、夫を支え、子を育て、嫁を迎え、夫を送り・・・したいことも言いたいことも胸の奥にしまい我慢し続けてきて、気づくと還暦近い年齢になり、今まで出来なかったことをやりたいと、まずは伊勢参りに出ることを決めます。

娘の香矢は反対していたのですが、京の二条城在番の夫・信蔵へ密書を届けるよう夫の朋友から頼まれ、「家」の存続に関わる大事な書状を届ける役割を担うこととなって嫁ぎ先の姑が後押し。

孫の雪乃は婚儀を控えている身でしたが、同行する気満々。実は(後で分かるのですが)意中の人物がおり、嫁入りの話が進んでいくことに悩んでいたのでした。

まつは、娘の「密書」や孫の「悩み」のことなどの事情を知っていたようで、「出来なかったことをやりたい」という理由だけではなかったのですが・・・

江戸から伊勢までは、男の足でも半月。往復だけでひと月はかかる旅。親子3代の旅は様々な出来事によって、片道だけでおよそひと月かかってしまいます。

様々な出来事とは・・・もちろん、省略します。ぜひ、お読み下さい。

この旅での経験が親子3代それぞれの人生を変える(もちろん良い方向へ)ことになります。道中、さまざまな出会いと別れがあり、読み応えがある物語でした。

同じような江戸から伊勢への道中記である「ぬけまいる」よりも読み応えがありました。オススメの一册です。
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テーマ : 読書記録
ジャンル : 小説・文学

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