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「検事・沢木正夫 自首」

小杉健治の「検事・沢木正夫 自首」(双葉社)を読みました。
自首
町屋2丁目のマンションで独り暮らしをする大学3年生の岡林さやかが絞殺されたのが18年前。未解決事件の継続捜査を行う特命捜査2係に在籍していた津村は、定年退官後も遺族と共に事件を風化させないために駅頭でのチラシ配りを行ったり、一民間人として犯人捜しを行うことをライフワークとしていました。

殺された日と同じ5月14日、駅前でチラシ配りをしているときに被害者の父である岡林孝夫に「事件の犯人は私です」、と梶本太郎という男が名乗り出たところから物語が始まります。

「BOOK」データベースには、次のように紹介されています。
十八年前の未解決殺人事件で自首した男。素直な供述には「罠」が仕掛けられていた!

この小説は伏線の張り方が巧妙で・・・もしこれからお読みになる方は要注意!

自首する前の梶本の視点から描かれている箇所に自首する動機が書かれています。

梶本の母は認知症が進行し、2年前に施設に入所。5年前に母の看病のために会社を辞め、アルバイトで食いつないできた梶本。母が70歳で他界して身内と呼べるものはいなくなり、貯えも底をつき将来を見通せなくなった梶本。

そのことよりもひとを殺した人間がのうのうと生きていくことは許されない、何よりも毎年チラシ配りをする「さやか」の両親が年を取っていくことを憂う梶本は、黙っていれば決して捕まることはないという思いを抱きながらもさやかの両親が懸命にチラシを配る姿から逃れることが出来ず、自首することを決めたのです。

この事件を担当することになったのは、東京地検検事の沢木正夫。

警察での取り調べや地検でも誠実に受け答えをする梶本。供述には犯人でなければ知り得ない内容が含まれ、また現場から梶本の指紋が検出され、警察は梶本が犯人だと断定。

事件が動くのは、さやかの友人だった女性が弁護士を雇うという不自然な行動に出てから。その弁護士が殺害され・・・あとは読んでのお楽しみ・・・。

検事の沢木が梶本を「処分保留」としてからの展開は張られた伏線が巧みだったために意外性に富んでいて楽しめます。
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テーマ : 読書記録
ジャンル : 小説・文学

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